夢のあとに(6)パリ9区 前半 オランピア

 「グラン・ブルヴァール」はマドレーヌ教会からバスチーユ広場まで11ほどの大通りの総称で、マドレーヌ、キャプシーヌ、イタリアの3大通りはベル・エポックにはパリの中心でした。

 《オランピア》キャプシーヌ大通り28、2000席はヴァラエティ劇場1893がはじまりで、レヴュー1904、ミスタンゲット第1次大戦中1915。支配人ポール・フランクのもと(1918~28)、ダミア19、ラケル・メレ20、イヴォンヌ・ジョルジュ20,24~26、復活したフレエル24、リス・ゴーティ24、マリー・デュバ27,28らが出演。1929~54映画館。支配人ブリュノ・コカトリックス(1910~79)がミュージックホールとして1954.2.復活させ、世界的に有名な「シャンソンの殿堂」に。こけら落としは前座ジルベール・ベコー、真打ちリュシエンヌ・ドリールでした。彼の熱演に観客が興奮し座席・窓が壊され一躍、時代の寵児に。ベコーは55年から真打ち,56,61,63,67,70,72,73,75~77,80,88*、89,97,99などで、のちに最多出演記録33回を樹立。C.トレネは54~56、15年ぶり71.5,75.4*。J.グレコ54.5~6に2週間、57.11~12約3週間、66.5延長4週間に、76,91,93,04,14。J.ベーカー54,56サヨナラ公演のほか59,64,68。レオ・フェレ54,55,72,84。C.ソヴァージュ54~55、ジャック・ブレル54,58,61代演で真打ち、66引退宣言。ダリオ・モレノ54~56,59、ニコール・ルヴィエ54、J.フランソワ54、ブラッサンス54,58,62。ダミア54、久々のM.デュバとダミア2枚看板55。

 C.アズナヴール54,55.6,57.3,63,65.1記録破りの12週間,72,76,78,11。E.コンスタンティーヌ54、A.コルディ54,55,05、E.ピアフ55.1~2,56.5~7、58.2~4,60.12~61.4「奇跡のカムバック」4カ月超満員で倒産を免れる。62.9再度の奇跡的復活(夫T.S.)。G.ラッソ55,57,85、M.アモン56,65,70,07、ムルージ56,75。G.モンテロとトレネが2枚看板56.11~12に 3週間。56年に初渡仏の芦野宏(32歳)は11.14 Ma petite folieとラ・メールを歌いG.ユルメール、ロベール・リパと共演。トレネ・リサイタル鑑賞後に表敬訪問。ダリダ57,58,61,67,71,74,77,81、G.ゲタリ57、M.アルノー56,58,59、P.コロンボ58,75,77,81、F.ルマルク58,89、L.マリアーノ58、C.ルナール58,60,62など11回、A.バリエール62~64,99,07、ポール・アンカ58、J.アリディ61~63,65,99,06、S.ヴァルタン61,62,64、67(J.H.),68,96,99,09,15、N.ムスクーリ62,67,69,71,81,82,97,02、I.オーブレ63,87,90,04,16、C.フランソワ63,64,66、F.アルディ63、ビートルズ64、E.マシアス64,65,68,70,72,74~78,80,82、89,03,06,11,12,14,15、クロード・ヌガロ64,69,01、M.マチュー65~67,74,78,98,02,05,14。

 アダモ65,67,69,71,74,75,76,77(五輪真弓),79,83,90,95,98,01,03,09,10,13、M.デルペシュ66,67,72,85、S.ラマ67,73~75,96,98,99,02,11,13,15、G.ユルメール68。Y.モンタン68.9.19~10.20*、81.10.7~82.1.3*は公演3カ月前にチケット完売、わたしは11.25~27鑑賞、82.7~8。J.ジャンメール68、バルバラ68,69,78、J.ダッサン69,74,78、ニコレッタ69,75、J.クレール69,70~74,06、M.ラフォレ69、ポルナレフ70,72,73、M.サルドゥ70,71,74~76,95に5~6カ月の最長公演記録、04,11。ムスタキ73,77,03,08、G.ルノルマン73~75*,98,08,09,12、Y.シモン74,07、マキシムL.F.74,78,96、N.クロワジル76,78、N.ペイラック77,79、C.デュモン78,81,88(石井),96,08,09,12,15、G.ベアール78,96,15、コカトリックス追悼公演79。H.ヴィラール79,81,82,96,03,07、C.ゴヤ79、A.プリュクナル80、S.レジアニ81,84,89,91,03、F.カブレル81,82,89,99,0515、ルノー82,96、Y.デュテイユ82,84[開場30周年]、87。P.カース84,90,98,05,12,13、石井好子90 (68歳)、C.ヴォケール91 (70歳)、F.フランソワ96,97,98,99,02,05,11,12,14、F.ギャル96、J.バーキン96、M.トール96,98、02,03,05,08,11,15、D.ブリヤン97,01,10,14、J.イジュラン99、H.サルヴァドール01 (83歳)、E.ミッチェル03,04、J.イグレシアス04、リーヌ・ルノー11(82歳)、ザーズ11、R.アントニ(B.ソロ)12。

 「1997.4でオランピア閉幕」のニュースはファンには衝撃でした。サヨナラ公演はベコーほか80人余で盛大に。前年には「ラジオ放送の歌(シャンソン、ポップス、ロック、ラップなど)の40%はフランス語で」という法律の施行。シャンソンの将来は? 97.11.14に新装オランピアが再オープンし、ヴェテランのジルベール・ベコーが再度のこけら落とし出演です。劇場は2001年に多国籍企業が所有とかで、コンサート情報には好きな歌手もその期間も短くなりました。(2019.6.18) 後藤光夫©

オランピア劇場 ブリュノ・コカトリックス
芦野宏、トレネに会う(オランピアのロビー 1956.11)
※芦野宏のオランピア出演はアジア人で初めて
オランピア モンタン公演 1981.11.26
オランピアのロビー 1981.11.25 ムスクーリ、マチューも見える
 
公演チケット 1981.11.27 C–5
3日目の座席は5列目ほぼ中央
パサージュ・ジュフロワ ホテル・ショパンなど今25軒